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緑内障
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病名:緑内症
「眼の血液」という房水の流れが悪くなって,眼内にたまってしまうと,眼圧が上昇します。毛様体から分泌される房水の量と隅角から出ていく量は一定し,眼球の内部圧力=眼圧は14〜20mmHgに保たれているのが普通です。この眼圧が高くなりますと,視力低下や視野が欠けたりします。この病気を緑内症(俗にいう「青そこひ」)といいます。
緑内症は,急性緑内症と慢性緑内症の2つに大別されます。
主症状
急性緑内症はカメラの絞りのような役を果たしている虹彩の根部が隅角を塞ぎ,房水の流れがとまって急速に眼圧を上げる病気です。夜中など瞳孔が大きく開いたときにしばしば発症します。頭痛や嘔吐を伴った眼痛が襲い,視力低下や充血も起こり,一両日に視力を失うこともあります。これを閉塞隅角緑内症ともいわれています。房水の出口はふさがれていないものの,出口にある隅角線維柱帯という濾過装置やその先にあるシュレム氏管というパイプ器官の弾力が低下,房水の流れが次第に悪くなるものは開放隅角緑内症=慢性緑内症といわれ最初は疲れ目か,かすみ目の老眼と思うように,頭が重いとか痛かったりなど初期老眼や眼精疲労の症状があります。ときに,電灯の周りに虹のような輪が見えることもあります。このような状態を放置すると,視野が周囲,ことに鼻側から欠けはじめ,視力も著しく低下し,失明に至ります。こうした慢性型の症状が,緑内症の急性発作の前ぶれとしてあらわれることもあります。
診断
緑内症は40歳ごろから増えます。先天的素質をもった人に起こりやすい事実はありますが,眼圧を上昇させる誘因として,暗室や寒冷環境に長時間いたり,心身の過労や緊張,くびの圧迫,空腹時の水分の摂りすぎ,コーヒーや緑茶の飲みすぎなどがあげられています。40歳になったら,年2回は眼圧の測定をするようにします。肉親に緑内症患者のある方は眼圧測定だけでなく,初期の原発開放隅角緑内症の検出には眼底検査,視野測定が特に大切であり,原発性閉塞隅角緑内症では隅角検査,負荷試験が大切です。
緑内症の定義は,「個々の眼が耐えられる以上の眼内圧の亢進によって視機能が障害される病気」と考えますと,正常(低)眼圧緑内症の確定診断にも長期の観察が必要です。日本における疫学調査の結果では,正常(低)眼圧緑内症の発生頻度は高眼圧緑内症の3倍以上にのぼるとされています。眼圧上昇ばかりに気をとられてはいられません。一般の外来診断で一定時間内の眼圧測定に甘んじることなく,日内変動の眼圧測定も重要です。
治療
緑内症は概して治らない病気ですから緑内症をコントロールすることはできません。したがって,眼圧をずっとコントロールすることの重要性はいくら強調してもしすぎることはありません。薬物治療には薬剤の副作用が心配されます。主だった薬剤の副作用としては次のように要約されます。
@ピロカルピン=視力低下,近視化,暗黒感,視野狭窄感,頭痛,アレルギー性眼瞼
Aエピネフリン=散瞳,緑内症発作の誘発,球結膜充血,色素沈着,網膜障害,頭痛,眼痛,血圧上昇
Bベータ遮断剤=角膜知覚障害,除脈,喘息発作の誘発
C炭酸脱水酵素抑制剤=尿路結石,腎障害,肝障害,造血組織障害,知覚障害

緑内症のタイプ別の具体的治療が適宜行われるもの

@高眼圧症=リスクファクターのないものでは無処置で経過をみます。
A開放隅角緑内症=1:薬物療法(ベーター遮断剤,ピロカルピン,エピネフリン,炭酸脱水素酵素剤)2:レーザー治療(レーザートラベクロプラスチー)3:観血手術(トラベクロトミー,トラベクレクトミー)
B閉塞隅角緑内症=1:薬物療法(ピロカルピン,ベーター遮断剤,高浸透圧剤)2:レーザー虹彩切開術3:観血手術(虹彩切除)
C先天緑内症=1:薬物療法(ベーター遮断剤,ピロカルピン,エピネフリン)2:観血療法(トラペクロトミー)
D続発緑内症=1:原因に対する療法2:薬物療法,レーザー療法,観血手術(トラベクロトミー,トラベクレクトミー)

を適宜適用されます。

手術適応は,薬剤を最大限に使用しても眼圧を調整できないか,眼圧調整に必要な薬物療法に患者が耐えられないか,発病メカニズムから手術療法しかないなどの場合に適応されます。
術式と適応は,手術療法として,レーザー治療,観血手術,破壊手術などがあります。レーザー治療は,外来診療でできます。


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