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脳腫瘍
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病名:脳腫瘍

頭蓋内にできる腫瘍を総称して,脳腫瘍といいます。脳実質は骨,髄膜,血管,下垂体,脳神経などの頭蓋内組織に発生した新生細胞塊をさします。この塊は,頭蓋内の圧力を亢進させ,頭痛,悪心,嘔吐などの初期の症状をきたす特徴があります。

脳腫瘍にも,悪性と良性の種類があります。悪性脳腫瘍は急速に増殖し,周囲へ広がります。良性の脳腫瘍は急速増殖することはなく,周囲に転移しません。脳の構造部分に発生する腫瘍は次のように分類されます。

@脳や脊髄の実質の腫瘍=神経膠腫(グリオーマ)
A脳膜に発生=髄膜腫
B下垂体に発生=下垂体腺腫
C神経にできる=神経鞘腫
Dトルコ鞍の上にできる=頭蓋咽喉腫
E松果体,またはトルコ鞍の上にできる=胚細胞腫

主症状

@しつこい頭痛
A吐き気,嘔吐
B意識障害,痙攣発作
C視力低下,視野狭窄
D左右いずれか片側手足の麻痺
Eアンバランス歩行
F記憶力や意識の低下
G顔面の神経麻痺や痛み
H声がれや耳鳴り
I無月経や乳汁分泌過多
J肥満

診断

症状や障害の有無の確認後,腫瘍の位置やその広がりを調査します。その上で,CT(X線コンピュータ断層撮影)やMRI(核磁気共鳴診断)を使って脳の断層を撮影し,病巣の位置と症状や障害の進行具合などから,良性か?悪性か?のおおよその判断がなされます。

治療

いずれの腫瘍も手術で腫瘍は切除するのが治療の基本となっています。現在の手術は,顕微鏡下手術(マイクロサージャリー)が発達しましたので,正常組織の中に入り組んで発生している腫瘍も切除可能となっています。しかし,脳の奥深い部分の腫瘍や広範囲の悪性腫瘍の場合は手術は困難です。そのような悪性腫瘍には,放射線療法や化学療法,免疫療法などを組み合わせた治療法がとられています。胃ガンの切除手術の場合は周辺組織も大きく取り去って再発を防ぎますが,脳腫瘍の場合は,周辺組織を僅かでも傷つけますと,精神的身体的の障害はもちろんのこと生命に直接危険を及ぼします。

脳腫瘍の深部や悪性腫瘍の手術に明るい光をみせているものに「ガンマナイフ治療」という新しい治療が見事な成果をあげています。この治療は,これまでの放射線治療が病巣部以外の部分まで放射線を浴びせざる得なかったものを,誤差0.1ミリというガンマナイフを狙い定めた病巣部の一点に,集中照射させることを可能としました。よって従来の放射線治療とは比較できないほど安全で効果的な治療のものとなりました。患者は,CTやMRI,あるいは脳血管造影などで,病変部と照射位置の事前確定をしました後,治療台にあお向けになり201個の放射線照射装置を装填したコリメーター・ヘルメットの中に頭部を入れ,1回10〜30分前後の放射線照射を数回繰り返して病巣部を凝固・壊死させます。この方法による放射線の影響は,従来の10分の1程度ですから脳障害や頭髪の抜ける心配はありません。入院日数がなんと2泊3日と短く,良性腫瘍のある髄膜腫や聴神経腫瘍などに治療効果大の実績をあげています。悪性腫瘍に対する効果は,他の臓器からの転移治療に効果をあげています。転移性の腫瘍は脳組織と腫瘍の境界部分が明確であることからガンマナイフの治療が行われやすいものになっています。


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